働いた分だけお金が入る。休んだ分だけ減る。
フリーランスとして4年半、私はずっとこの状態でした。案件が途切れれば収入はゼロになる。体調を崩せばその月は終わり。単価を上げても、結局は「自分の時間を売っている」という構造そのものは変わりませんでした。
この記事は、その構造から抜けようとして遠回りした自分の記録です。結論を先に書くと、順番を間違えると何年でも足踏みします。私がまさにそうでした。
結論:やるべき順番は「集める → 届ける → 売る」
仕組み化というと、多くの人が「商品を作る」から始めようとします。私もそうでした。でもこれは順番が逆です。
正しい順番はこうです。
- 集める:自分に興味を持った人の連絡先を残してもらう
- 届ける:その人たちに、自動で価値を届け続ける
- 売る:関係ができた人に、商品を案内する
この順番である理由は単純で、1がないと2も3も成立しないからです。どれだけ良い商品を作っても、届ける相手がいなければ売れません。逆に1さえあれば、商品が未完成でも、そこから育てていけます。
私が遠回りしたのは、3から始めようとしたからでした。
最初にやろうとしたこと:単価を上げる
労働型から抜けたいと思ったとき、私が最初にやったのは単価交渉でした。時給換算で3,000円だった仕事を、5,000円、8,000円と上げていく。実際、これはある程度うまくいきました。
でも、ある時点で気づきました。単価を上げても、構造は1ミリも変わっていないということに。
月に稼げる額は「単価 × 稼働時間」です。単価を2倍にすれば収入は2倍になりますが、稼働時間には物理的な上限があります。1日は24時間しかない。そして単価にも、市場が許容する上限があります。
つまり単価アップは天井を上げる行為であって、天井をなくす行為ではありません。しかも上げた単価は、次の案件で必ずリセットされます。新しいクライアントは、前のクライアントがいくら払っていたかを知りませんから。
この時点で私は2年ほど使っていました。
次にやろうとしたこと:商品を作る
次に考えたのが「自分の商品を作る」でした。受託ではなく、自分の商品なら、一度作れば何度でも売れる。そう思ったからです。
方向性としては正しいのですが、ここでも詰まりました。作った商品を、誰に売るのかが決まっていなかったからです。
商品ができて、販売ページも作って、それで終わりでした。そこに人が来ないのです。SNSで告知しても、見ているのは数十人。そのうち買う人はゼロ。
当たり前の話でした。誰かが商品を買うのは、その人を信頼しているからです。初めて見たページで、いきなり数万円を払う人はいません。
ここで私はようやく、順番が逆だったことに気づきました。
なぜ「集める」が最初なのか
商品より先にやるべきなのは、自分に興味を持った人の連絡先を残してもらうことです。メールアドレスでも、LINEの友だち登録でも構いません。
理由は3つあります。
1. 一度きりの接触が、何度でもの接触に変わる
ブログやSNSは、読まれた瞬間に関係が切れます。どれだけ良い記事を書いても、読者はそのまま去っていく。次にいつ来るかはわかりません。
連絡先を残してもらえれば、こちらから何度でも接触できます。この差は決定的です。人が何かを買うのは、たいてい何度も接触した後だからです。
2. 商品がなくても始められる
集めるだけなら、売る商品は要りません。「役に立つ情報を送ります」でいいのです。
むしろ集めながら、その人たちが何に困っているかを聞ける。そして困っていることがわかってから商品を作れば、売れない商品を作る失敗がなくなります。私が最初に作った商品が売れなかったのは、誰の何を解決するのかが曖昧なまま作ったからでした。
3. 自分が動かなくても動き続ける
ここが労働型から抜ける核心です。
集めた人に、あらかじめ書いておいたメールを順番に自動で届ける仕組みを作れば、自分が寝ている間も関係構築が進みます。1通目で自己紹介、3通目で失敗談、5通目で解決策、といった具合です。
これは一度作れば、以後は自動です。100人集まっても1,000人集まっても、こちらの作業量は変わりません。単価 × 稼働時間の式から抜けられるのは、この構造を作ったときだけです。
実際にやってみて、うまくいかなかったこと
ここまで書いたことを、私は今まさに実行している最中です。だから「これで成功しました」とは言えません。むしろつまずいた点を書いておきます。
集めることを目的にしてしまったのが最初の失敗でした。登録者数が増えると嬉しくなるのですが、数字だけ増えても意味がありません。興味のない人が100人いるより、本気で困っている人が10人いるほうが価値があります。プレゼントで釣って集めると、前者になります。
もうひとつは完璧に作ろうとして手が止まったことです。自動で送るメールを7通書こうとして、3通目で止まりました。今思えば、3通でも公開してしまえばよかった。動いている仕組みは改善できますが、動いていない仕組みは改善のしようがありません。
あとは、受託の仕事が忙しいと完全に止まるという問題です。これは今も解決していません。目の前の締切がある仕事のほうが優先されるので、仕組み作りは後回しになる。結局のところ、労働型で生きている間は、労働型から抜ける作業に時間を割けないというジレンマがあります。
対策として私がやっているのは、週に1回、時間を先に確保してしまうことです。空いた時間にやろうとすると、永久に空きません。
この3つを実現する手段
「集める・届ける・売る」を実現するには、以下の機能が必要になります。
- 登録フォーム(連絡先を残してもらう)
- ステップメール(登録後に自動で順番に配信する)
- 販売ページと決済(商品を売る)
これらを個別のサービスで揃えることもできますが、その場合はデータの連携で必ず詰まります。フォームはA社、メール配信はB社、決済はC社となると、「誰が何を買ったか」を追えなくなるからです。
私が仕事で構築しているのはUTAGEというツールで、これは上の3つが最初からひとつになっています。個人や小規模事業者が仕組みを持つには、こういうオールインワン型のほうが現実的です。管理する場所が1つで済むので。
ただし、ツールを契約したから仕組みができるわけではありません。これは強調しておきたい点です。順番が「集める → 届ける → 売る」であることのほうが、どのツールを使うかより何倍も重要です。ツールは最後に選べばいい話です。
費用感や他ツールとの比較を知りたい方は、UTAGEの料金と損益分岐や代替ツールとの比較にまとめています。
よくある質問
Q. 商品がまだないのですが、始められますか
始められます。むしろ商品がない段階で始めるほうが良いと考えています。集めた人に「何に困っていますか」と聞けば、作るべき商品が見えてくるからです。順番としては、集める → 聞く → 作る、が最も失敗が少ないです。
Q. 何人集まれば仕組みとして成立しますか
人数より、集まった人の質のほうが影響します。ただ、反応を見て改善するには最低でも数十人は必要です。10人では、反応が良かったのか偶然なのかが判断できません。
Q. 受託の仕事をやめるべきですか
やめないほうがいいと思います。収入が途切れると、焦って作った仕組みは的外れなものになります。私も受託を続けながらやっています。ただし前述の通り、時間を先に確保しないと永久に進みません。
Q. どれくらいの期間で収入になりますか
正直なところ、私自身がまだ途中なので断言できません。ただ、集める仕組みを作るだけなら数日でできます。問題は、そこに人が来るまでの時間です。ブログなら検索に載るまで数ヶ月かかりますし、広告を使うならもっと早いですが費用がかかります。
まとめ
- 単価を上げても構造は変わらない。天井が上がるだけ
- 商品を先に作ると、売る相手がいなくて止まる
- 順番は「集める → 届ける → 売る」
- 集めることは商品がなくても始められる
- 自動で届ける仕組みを作ったときに、初めて稼働時間の制約から外れる
- ツール選びは最後でいい。順番のほうが重要
私自身、この記事を書いている時点でまだ道の途中です。うまくいった話ではなく、遠回りした記録として読んでもらえればと思います。
もし今、自分が動かないと止まる収入で消耗しているなら、まず「集める」だけでも始めてみてください。それだけで、来年の選択肢がだいぶ変わるはずです。
仕組みを作る手段を探している方へ
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機能や料金を先に知っておきたい方は、UTAGEとは?完全ガイドから読んでください。
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